モンシロチョウ 羽化 したら。 モンシロチョウの成虫!寿命ってどれくらい?

第3回 観察にぴったりの見た目 -ツマグロヒョウモン編-

モンシロチョウ 羽化 したら

モンシロチョウが蛹になる前の準備について モンシロチョウが蛹になる前の準備について、まずはご紹介していきます。 モンシロチョウなどの青虫が サナギになるまでの期間や越冬方法などを把握していないという方は少なくありません。 モンシロチョウの幼虫が 一度さなぎになってしまったら、成虫になるまで何も食べることができなくなってしまいます。 そのため、モンシロチョウの幼虫が蛹になる前の準備として十分な栄養素をしっかりと蓄えた上で、糞をたくさんしてお腹を空っぽになった時点で蛹になる特徴を持っています。 この間はモンシロチョウの蛹が何も食べないのに問題はないかと不安に感じてしまう方も多いのですが、活動を一切しない状態なため食べなくても問題はありません。 また、モンシロチョウが羽化をした後にはお尻から 赤い液体のようなものが出てきますが、これはモンシロチョウの蛹便と呼ばれており排泄の一つです。 このサナギの間は排便することが一切出来ないため、蛹になる前にかならず糞をしっかり出してしまいます。 しかし、モンシロチョウが幼虫から成虫に変化する時に体に不要なものが混じっており、排出するという方法として 蛹便となるのです。 蝶は羽化する際に背中がパカっと割れて成虫が出てくるのですが、1週間前から10日間の期間は 体の大部分をドロドロに溶かして再構築しているので、羽化する前に割れてしまうと中身はほぼ液体形状であることがわかっています。 そのため、実際にモンシロチョウの蛹を意図的にあけてしまうので幼虫は死んでしまうので昆虫観察をしている間は、触らずに放置しておくことが大切です。 モンシロチョウが幼虫から成虫になる家庭で蛹になる昆虫は と呼ばれており、蝶の幼虫と成虫では代謝機能や消化器官が全く別の形態となることが大きな特徴となっています。 秋になってからモンシロチョウの幼虫が蛹になった場合には、冬を越して春の温かくなった季節に羽化することが多いです。 室内でモンシロチョウを飼育している場合には、部屋が暖かい事により冬に羽化してしまい、生きていくことが困難になってしまう恐れがあるので観察をする際には屋外に虫かごを置いておくことが大切です。 暖かい春から夏の季節にかけてモンシロチョウの幼虫が蛹になる場合は、越冬を行う必要がないので1週間から10日ほどで羽化する特徴があります。 この時に 蛹には1日から1週間に一度のペースで霧吹きで水を吹き、乾燥を防ぐことが必要となります。 室内でモンシロチョウの成虫を飼う予定のある方は、生花を与えるよりも蜂蜜を薄めた物を与えると経済的にも負担が少なく済むので、育成しやすくなるメリットがあります。 明るい場所を好むため、窓際にいることが多いです。 夜は早めに虫かごに入れてダンボールなどで覆って暗くすることが大切となります。 モンシロチョウが蛹になる前の環境で茶色や黒い色になる理由 モンシロチョウやアゲハチョウなどの昆虫の種類は、蛹になる前の環境によって 茶色や黒い色に変化してしまうことがあり、きちんと羽化するのか不安に感じてしまう方は少なくありません。 これは蝶類などの昆虫の大きな特徴の一つで、蛹化する環境に合わせて周りの色に合わせて体色が変化することで起こります。 モンシロチョウの幼虫が蛹になる前に 緑色の葉っぱや茎で蛹化する準備すると体色は緑色となり、 褐色の枝などの上で蛹化することによって茶褐色や黒い色に変化するなど、濃淡の微妙な色の変化が見られることがわかっています。 このモンシロチョウのサナギの色の変化は周りの環境の色に近づけることで外敵から身を守ることを目的としており、 少しでも生き残る確率を高めようとする生き物としての適応の一つの姿なのです。 実際に昆虫観察を行う際には、実験として赤色や黄色などのカラーセロファンを周りに置くことによって、色の違う蛹を作り出すといった実験も行われています。 実験をする際にはモンシロチョウの終齢幼虫を4匹用意して、緑と黄、赤や橙など色々な色紙を利用して箱を作ってその中で買う方法や、カラーセロファンを通した光をあててその中で蛹化させることによって、体色がどう変化していくか観察をすることが出来ます。 この時に色紙の箱は上方は閉じないようにして、上方から白色光を当ててあげることがポイントです。 さなぎとなる モンシロチョウの幼虫は三色の色を感じて体色を変化させることが出来る性質をもっているので、色紙やセロファンの色を黄色にすると蛹は黄色には変化せずに緑色になります。 他の色にした場合は、モンシロチョウの蛹の色がどう変化していくか観察をしていくのも非常に興味深い研究だといわれています。 真っ暗の環境を作ったり一時的に光をあててみても蛹の色合いに変化が出てくる可能性があるので、影響などを観察してみると非常に良い観察対象になります。 モンシロチョウのさなぎが羽化するまできちんと観察をしたいという方は、 割り箸などを色箱の中に用意しておくと、蛹化場所を作ることが出来るので羽化まで問題なく観察することが可能になります。 羽化させるために観察していた青虫が、蛹になった時に茶褐色や黒色になってしまって死んでしまったと感じる方は多いですが、寄生されている場合を除いて、直射日光や過剰な湿気を避けた環境であれば無事に羽化することが出来るといわれています。 関連記事.

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モンシロチョウの羽化の期間について!失敗したらどうなる!?

モンシロチョウ 羽化 したら

お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋 1 幼虫の大騒動 私の教室では、幼虫もサナギも、カゴに入れて飼う方法はとっていない。 子どもたちができるだけ昆虫に近づき、その毎日の変化を肌で感じられるようにする為である。 従って、幼虫がよく「脱走」する。 脱走するのは、決まって、蛹化直前の終齢幼虫である。 先日、ある女児の机の周りが「騒ぎ」になっていた。 「私の机のあしに、幼虫がいる! 」「あ! ホントだ! 」 確かに幼虫である。 しかし良く見ると、すでにサナギになりかけて、糸で自分の体を固定している。 これは終齢幼虫の最後の姿で、「前蛹 ぜんよう 」と呼ばれる状態である。 幼虫なら移動できる。 サナギも慎重に剥せば、移動可能だ。 しかし前蛹だけは下手に動かすことはできない。 私は、机の主の女児に頼んで、使っていない同型の机に引っ越してもらった。 引っ越したのは前蛹ではなく、机の主の女児のほうである。 この女児は、何人かの友達と机を囲んで、さっそく観察カードを書いていた。 こうした自発的な観察行動は、3年生の1学期には珍しいことではない。 科学の入門期の子どもたちにとっては、目の前の変化すべてが、探求の対象なのだろう。 観察カードは、完成後すぐに私に提出された。 「びっくり」の「っ」は、あとから付け加えたものらしい。 絵も分も簡単なものだが、私はこの観察カードを高く評価した。 その場で印象が薄れないうちに書ききっていること、自分の机に幼虫 前蛹 がいた驚きが、短文で素直に綴られているからだ。 2 再び幼虫大騒動 先日の掃除の時間、子どもたちがまた人垣をつくってあーだこーだ言っている。 こういう場合、大抵は昆虫が一枚噛んでいることが多い。 騒ぎの正体は、ナミアゲハの前蛹 ぜんよう であった。 前蛹というのは、終齢幼虫の最後の姿で、幼虫のままサナギの格好をしている状態である。 あと一回脱皮して、正式にサナギになる。 しかしこのアゲハの幼虫は、子どもの学習机の脚で前蛹化してしまい、掃除中に何らかの拍子に、落下してしまったらしい。 完全にサナギになっていれば、全体的に硬く、落下しても無事なことが多い。 しかし前蛹は、あくまで終齢幼虫の最後の姿で、まだ柔らかい。 落下したら救いようがないのだ。 幼虫に戻って、もう一度ぶら下がることもできないし、脱皮も難しい。 完全に蛹化するまでは少し猶予があるので、私は、とりあえず透明ケース 画鋲の箱 に落ちた前蛹を入れて、子どもたちに観察させることにした。 机の持ち主の女児は、「持って帰って看病する」と言っていたが、看病のしようもないし、動かすこと自体危険だ。 脱皮、蛹化は絶望的で、前蛹のまま息絶えると思われた。 しかし翌朝見ると、驚いたことに、こんな状態でも脱皮を試み、一応サナギの姿になっていた。 だが、体液の漏出が激しく、羽化は難しいだろう。 3 飼育ケースの中のサナギ 自然の中で育ったアゲハの幼虫は、終齢の終わりごろになると、葉の上から幹に移動することが多い。 不安定で風で揺れやすい葉の上よりも、幹のほうが安定しているからである。 葉は、他の幼虫に食されてしまう心配もある。 虫カゴ 飼育ケース で幼虫を飼っていると、このようね内壁でサナギになることが多い。 蓋の裏側で逆さにぶら下がってサナギになることもある。 あらかじめ内壁に画用紙や厚紙 板目 を貼っておくと良いのだが、子どもが家から持ってくる飼育ケースでは、すでにサナギになっていることも多い。 透明な飼育ケースの利点は、外側からでも詳しく観察できる点だ。 重要なのは「どうやって自分の体を壁に固定しているか」という点だ。 たくさんの糸が壁にへばりついているのがわかる。 そこからひときわ太くて丈夫な糸2本で、サナギ自身の体を支えている。 このままでも羽化できるが、狭い飼育ケースでは展翅に失敗し、飛べなくなることが多い。 この場合「サナギホルダー」にしておいたほうが良い。 蛹化直後は、サナギの体の中は液体状でドロドロなので、移動はしないほうが良い。 5日以上たってから、ピンセットで慎重に剥す。 まずは尾の部分。 サナギ本体は挟まず、サナギを支えている糸の塊を剥す。 この時、サナギが暴れることがあるので、注意する。 2本の糸は、できれば切らずに、壁にへばりついている糸の塊ごと、セロテープで剥すのが良い。 4 サナギホルダー 適切な場所ではないところでサナギになってしまった場合、「サナギホルダー」を作って、別の場所に移したほうが良い。 羽化の成功率がずっと上昇する。 今までは、細い針金などでサナギを支えていたが、今回は、サナギ自身の糸をそのまま使ってみた。 上部の糸塊は、セロテープで剥ぎ取る。 サナギを支えている糸が切れてしまわないように慎重に。 この時は、サナギが激しく暴れていた。 剥し終ると、こんな状態になる。 背中側から支えている太い糸は保持され、尻の先端の糸塊も残っている。 この尻の先端の糸が、あとから厚紙に固定する時に、非常に役立つ。 次に厚紙 板目紙 に固定する。 できるだけ元のサナギの姿に近くなるように固定することが大切だ。 まずは尻の先端を固定する。 サナギの本体ではなく、もともとサナギを支えていた糸塊をセロテープで固定する。 セロテープはV字型に貼るのがコツだ。 尻側がうまく固定できたら、背中側から回る2本の糸を固定する。 羽化が成功するかどうかは、この時に厚紙との角度をうまく調整できているかで決まる。 できた「サナギホルダー」は、裏面に磁石をつけて、黒板やホワイトボードに「掲示」しておくと良い。 蛹化した日付も書いておくと良い。 5 羽化直前のサナギ 蛹化直前の終齢幼虫は、よく脱出する。 硬く、丈夫で、外敵に襲われにくく、安心してサナギになれる場所を探して、かなりの距離を移動することもある。 先日もこんなことがあった。 」 「このままじゃ、カバンとかでつぶされちゃうよ」 確かに男児のロッカーの天井にナミアゲハのサナギがついている。 前蛹ではなく、完全に蛹化しているので、ロッカーにカバンを入れてからサナギになったのではない。 恐らく夜間に蛹化して、ロッカーの主の男児も朝カバンを入れる時に気づかなかったのだろう。 カバンを入れる時に潰されなかったのは、奇跡と言える。 アゲハの幼虫は、縦の壁面だけでなく。 完全に坂様の天井面でも蛹化することができるのだ。 私は、ロッカーの主に頼んで、羽化寸前まで、別の空ロッカーを使ってもらうことにした。 このような「看板」を作って、子どもたちにも観察と注意を促しておいた。 ナミアゲハの場合、気温やサナギの大きさにもよるが、サナギになってから羽化するまでに、8日~2週間程度かかる。 それまでの「仮住まい」である。 ロッカーの主はもちろん、多くの子どもたちが、毎日このサナギの様子を観察していた。 ロッカーにサナギを発見してから12日後、子どもたちはサナギの異変に気付いた。 「あ、アゲハの羽みたいのが透けて見えるよ」 「もうすぐ羽化するんだよ、きっと」 こうなると、ほぼ間違いなく当日中に羽化する。 このまま羽化させても、「羽化的には」問題なかったが、私はより多くの子どもたちが観察しやすいように、急遽「サナギホルダー」を作ることにした。 6 羽化の一瞬に出会わせる 男児のロッカーの中で羽化しそうになっていた、ナミアゲハのサナギは、「サナギホルダー」にして、子どもたちが登校する前に、学年ワークスペースのホワイトボードに「掲示」しておいた。 子どもたちは「いつ羽化するのかな~」「はやくちょうちょにならないかな~」と、小さなサナギを囲んで見守っていた。 これが、羽化寸前のサナギの頭部である。 角のように見える部分は、眼や触角、それに背部の隆起を収める為のものらしい。 翅の文様も、透けた殻の下にはっきりと見えている。 これは、確実に本日中に羽化しそうだ。 その一瞬を見せたい! しかし、昆虫は人間の都合には合わせてくれない。 1時間目の授業中に羽化してしまったようだ。 私も含め、誰もその一瞬を見ることはできなかった。 羽化したアゲハは、このまま2~3時間じっとしている。 ぬれた翅を乾かし、少しずつ展翅させているのだ。 この時に子どもたちが触ったりすると、翅同士が癒着してしまい、展翅に失敗してしまう。 しかし、そんなことを注意しなくても、触ろうとする子どもは一人もいなかった。 子どもの観察カードから 「うかしたアゲハはきれいでした。 ぱたぱたしてて、葉根 はね をいっしょうけんめい、かわかしているのが、とてもかわいかったです」 「こんなに大きいはねが、どうやってあんなにちっちゃいさなぎに入っていたのか、すごくふしぎ。 どうやっておって 折って るのか知りたい」 「こないだ つい最近 までよう虫で、さなぎで一かいドロドロになって、こんなきれいなチョウになるって、ちょっとありえない気がしました」 7 羽化の一瞬を共有 「ロッカーサナギ」の羽化の一瞬は見逃してしまったが、まだチャンスはたくさん残っている。 幼虫からみんなで育てたサナギがたくさんいるからだ。 ある朝、ちょうど子どもたちの登校時刻直前に、そのうちの一匹が羽化に成功した。 登校してきた子どもたちは、もちろんその羽化直後のアゲハに気づき、大騒ぎをしている。 しかし、子どもたちの関心は、羽化後のチョウよりも、羽化寸前のサナギのほうにあるようだった。 上左の写真で一番手前 左 のサナギである。 「こっちのサナギも色が変わってるよ」 「羽化しそうだね」 ・・・「あれ? サナギ、動いてない? 」 ついに、子どもたちが見ている前で羽化が始まった。 かなり昆虫が好きな子どもでも、チョウの羽化の一瞬を見たことがある者はほとんどいない。 これがナミアゲハの羽化の一瞬である。 サナギの頭部が割れて、中から翅を畳んだ体勢で、身をよじらせながら出てくる。 他のクラスからも集まってきた。 小さな命の「羽化ショー」は大盛況で、S席はすでに満席。 しかし、学年の大多数の子どもがこの一瞬を共有できた。 8 羽化の一部始終 アゲハの羽化は、実に感動的だ。 硬い殻に包まれて、ほとんど動くこともないサナギから、わずか5分ほどで美しいチョウが誕生する。 およそ自然界の生物の変化の中で、これほど劇的な現象を、私は思いつかない。 子どもたちも、この大変身をいつまでも囲んでいた。 脚が出てきた。 通常なら木の枝や葉につかまる。 手がかりを作っておけばよかった。 その後、器用にバックして、セロテープの縁につかまった。 しがみつく力は、非常に強い。 展翅が少し心配だったので、サツキの枝に移した。 この時に決して翅には触らないようにする。 枝をそばに置き、自力で移動させる。 2時間もするとすっかり展翅し、翅の文様もはっきりしてくる。 しかし、まだしばらくは飛ぼうとはしない。 この状態の時が、アゲハの成虫を最も近くで観察できるチャンスである。 写真のように翅を閉じている状態では、「翅の裏側」を見ていることになる。 時々、ストローのような口 口吻 を延ばすこともある。 チョウの特徴である、「こん棒状の触角」の先端もよく観察させたい。 更に1~2時間ほどで、翅を大きく開き、ゆっくり開閉を繰り返す。 しかし、決して無理に飛び立たせようとしないほうが良い。 飛べそうでも飛べず、地面に落ちてしまうこともあるのだ。 開閉速度が速くなると、いよいよ飛ぶ一瞬が近いので、自力で飛ぶのを待った方が良い。 やがて、教室の中を優雅に飛び回るようになる。 天井の蛍光灯を目指すので、しばらく飛ぶ姿を観察したあと、蛍光灯を消して天窓を開けると、自分から外に出てゆく。 子どもたちも手を振って見送る。 9 クロアゲハの羽化 ナミアゲハの羽化も劇的だが、クロアゲハの羽化にあっては、もう芸術的ともいえる美しさを見せる。 これは羽化寸前のクロアゲハのサナギである。 ミカンの葉を逃げ出して、チョークの粉まみれになっていた、あのクロアゲハである。 最初は教室からベランダへ出る扉のサッシでサナギになっていた。 そのままでは危ないので、私が「サナギホルダー」にして、掃除ロッカーに貼っておいたものだ。 ナミアゲハのサナギに比べると、大きく立派で、角 頭部の2つの突起 も大きい。 そのクロアゲハが、いよいよ羽化の日を迎えた。 羽化の一瞬は、私も子どもたちも教室にいなかったので、サナギの殻を破る一瞬を見ることはできなかった。 気づくと、掃除ロッカーの側面で羽化し、すでにサナギの殻につかまって翅を乾かしていた。 翅をゆっくり開閉しながら3時間ほどすると、すっかり展翅し、すばらしいクロアゲハの姿になった。 実に美しく、風格があるチョウである。 背の部分にビロード状の細毛があるのも特徴である。 幸いまだ飛ぶまでには時間がありそうだ。 私は、サナギホルダーごと、慎重に教室の前面黒板に移動した。 特に指示したわけではないが、子どもたちは思い思いに観察カードを描き始めた。 このような自主的な観察活動は、3年生の子どもたちでは、普通に見られる行動である。 床に置かれ、子どもたちが机がわりに使っているものは「サークルベンチ」という。 日々のサークルスピーチや、てつがくサークルの時に使うものだが、使い方は多様で、実に便利である。 10 飛翔の一瞬 クロアゲハの羽化と飛翔は、ナミアゲハのそれよりも更に迫力と風格があり、子どもたちの感動を呼ぶ。 子どもたちが自主的に書いた観察カードも、短時間にもかかわらず、力作が多かった。 「先生から」の欄に「すばらしい」としか書いていないのは、反省した。 もっとクロアゲハに対する思いや、観察の緻密さに寄り添ったコメントを心がけたい。 子どもたちもそのことを覚えていた。 思い出がたくさんあるクロアゲハなのだ。 そのチョウが羽化して、いよいよ飛翔の時を迎えた。 私は指先に載せて、自ら飛び立つのを待った。 しかしこの日は風が強く、雨も降っていたので、なかなか飛び立たなかった。 私は幼虫を持ってきてくれた女の子の手にチョウを移して、飛び立たせようと思った。 最初は真っ黒なチョウを怖がっていたが、やがて自分から「じゃあ、手にのっけてみる」と言ってくれた。 クロアゲハは、しばらく女の子の指先にとまっていたが、風がおさまった一瞬、思い立ったように飛び立っていった。 チョウは校庭を一気に横切って、反対側のイチョウの樹のほうに飛んでいった。 子どもたちは、チョウが見えなくなるまで、ずっと手を振っていた。

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チョウの飼育FAQ

モンシロチョウ 羽化 したら

お茶の水女子大学附属小学校 田中千尋 1 幼虫の大騒動 私の教室では、幼虫もサナギも、カゴに入れて飼う方法はとっていない。 子どもたちができるだけ昆虫に近づき、その毎日の変化を肌で感じられるようにする為である。 従って、幼虫がよく「脱走」する。 脱走するのは、決まって、蛹化直前の終齢幼虫である。 先日、ある女児の机の周りが「騒ぎ」になっていた。 「私の机のあしに、幼虫がいる! 」「あ! ホントだ! 」 確かに幼虫である。 しかし良く見ると、すでにサナギになりかけて、糸で自分の体を固定している。 これは終齢幼虫の最後の姿で、「前蛹 ぜんよう 」と呼ばれる状態である。 幼虫なら移動できる。 サナギも慎重に剥せば、移動可能だ。 しかし前蛹だけは下手に動かすことはできない。 私は、机の主の女児に頼んで、使っていない同型の机に引っ越してもらった。 引っ越したのは前蛹ではなく、机の主の女児のほうである。 この女児は、何人かの友達と机を囲んで、さっそく観察カードを書いていた。 こうした自発的な観察行動は、3年生の1学期には珍しいことではない。 科学の入門期の子どもたちにとっては、目の前の変化すべてが、探求の対象なのだろう。 観察カードは、完成後すぐに私に提出された。 「びっくり」の「っ」は、あとから付け加えたものらしい。 絵も分も簡単なものだが、私はこの観察カードを高く評価した。 その場で印象が薄れないうちに書ききっていること、自分の机に幼虫 前蛹 がいた驚きが、短文で素直に綴られているからだ。 2 再び幼虫大騒動 先日の掃除の時間、子どもたちがまた人垣をつくってあーだこーだ言っている。 こういう場合、大抵は昆虫が一枚噛んでいることが多い。 騒ぎの正体は、ナミアゲハの前蛹 ぜんよう であった。 前蛹というのは、終齢幼虫の最後の姿で、幼虫のままサナギの格好をしている状態である。 あと一回脱皮して、正式にサナギになる。 しかしこのアゲハの幼虫は、子どもの学習机の脚で前蛹化してしまい、掃除中に何らかの拍子に、落下してしまったらしい。 完全にサナギになっていれば、全体的に硬く、落下しても無事なことが多い。 しかし前蛹は、あくまで終齢幼虫の最後の姿で、まだ柔らかい。 落下したら救いようがないのだ。 幼虫に戻って、もう一度ぶら下がることもできないし、脱皮も難しい。 完全に蛹化するまでは少し猶予があるので、私は、とりあえず透明ケース 画鋲の箱 に落ちた前蛹を入れて、子どもたちに観察させることにした。 机の持ち主の女児は、「持って帰って看病する」と言っていたが、看病のしようもないし、動かすこと自体危険だ。 脱皮、蛹化は絶望的で、前蛹のまま息絶えると思われた。 しかし翌朝見ると、驚いたことに、こんな状態でも脱皮を試み、一応サナギの姿になっていた。 だが、体液の漏出が激しく、羽化は難しいだろう。 3 飼育ケースの中のサナギ 自然の中で育ったアゲハの幼虫は、終齢の終わりごろになると、葉の上から幹に移動することが多い。 不安定で風で揺れやすい葉の上よりも、幹のほうが安定しているからである。 葉は、他の幼虫に食されてしまう心配もある。 虫カゴ 飼育ケース で幼虫を飼っていると、このようね内壁でサナギになることが多い。 蓋の裏側で逆さにぶら下がってサナギになることもある。 あらかじめ内壁に画用紙や厚紙 板目 を貼っておくと良いのだが、子どもが家から持ってくる飼育ケースでは、すでにサナギになっていることも多い。 透明な飼育ケースの利点は、外側からでも詳しく観察できる点だ。 重要なのは「どうやって自分の体を壁に固定しているか」という点だ。 たくさんの糸が壁にへばりついているのがわかる。 そこからひときわ太くて丈夫な糸2本で、サナギ自身の体を支えている。 このままでも羽化できるが、狭い飼育ケースでは展翅に失敗し、飛べなくなることが多い。 この場合「サナギホルダー」にしておいたほうが良い。 蛹化直後は、サナギの体の中は液体状でドロドロなので、移動はしないほうが良い。 5日以上たってから、ピンセットで慎重に剥す。 まずは尾の部分。 サナギ本体は挟まず、サナギを支えている糸の塊を剥す。 この時、サナギが暴れることがあるので、注意する。 2本の糸は、できれば切らずに、壁にへばりついている糸の塊ごと、セロテープで剥すのが良い。 4 サナギホルダー 適切な場所ではないところでサナギになってしまった場合、「サナギホルダー」を作って、別の場所に移したほうが良い。 羽化の成功率がずっと上昇する。 今までは、細い針金などでサナギを支えていたが、今回は、サナギ自身の糸をそのまま使ってみた。 上部の糸塊は、セロテープで剥ぎ取る。 サナギを支えている糸が切れてしまわないように慎重に。 この時は、サナギが激しく暴れていた。 剥し終ると、こんな状態になる。 背中側から支えている太い糸は保持され、尻の先端の糸塊も残っている。 この尻の先端の糸が、あとから厚紙に固定する時に、非常に役立つ。 次に厚紙 板目紙 に固定する。 できるだけ元のサナギの姿に近くなるように固定することが大切だ。 まずは尻の先端を固定する。 サナギの本体ではなく、もともとサナギを支えていた糸塊をセロテープで固定する。 セロテープはV字型に貼るのがコツだ。 尻側がうまく固定できたら、背中側から回る2本の糸を固定する。 羽化が成功するかどうかは、この時に厚紙との角度をうまく調整できているかで決まる。 できた「サナギホルダー」は、裏面に磁石をつけて、黒板やホワイトボードに「掲示」しておくと良い。 蛹化した日付も書いておくと良い。 5 羽化直前のサナギ 蛹化直前の終齢幼虫は、よく脱出する。 硬く、丈夫で、外敵に襲われにくく、安心してサナギになれる場所を探して、かなりの距離を移動することもある。 先日もこんなことがあった。 」 「このままじゃ、カバンとかでつぶされちゃうよ」 確かに男児のロッカーの天井にナミアゲハのサナギがついている。 前蛹ではなく、完全に蛹化しているので、ロッカーにカバンを入れてからサナギになったのではない。 恐らく夜間に蛹化して、ロッカーの主の男児も朝カバンを入れる時に気づかなかったのだろう。 カバンを入れる時に潰されなかったのは、奇跡と言える。 アゲハの幼虫は、縦の壁面だけでなく。 完全に坂様の天井面でも蛹化することができるのだ。 私は、ロッカーの主に頼んで、羽化寸前まで、別の空ロッカーを使ってもらうことにした。 このような「看板」を作って、子どもたちにも観察と注意を促しておいた。 ナミアゲハの場合、気温やサナギの大きさにもよるが、サナギになってから羽化するまでに、8日~2週間程度かかる。 それまでの「仮住まい」である。 ロッカーの主はもちろん、多くの子どもたちが、毎日このサナギの様子を観察していた。 ロッカーにサナギを発見してから12日後、子どもたちはサナギの異変に気付いた。 「あ、アゲハの羽みたいのが透けて見えるよ」 「もうすぐ羽化するんだよ、きっと」 こうなると、ほぼ間違いなく当日中に羽化する。 このまま羽化させても、「羽化的には」問題なかったが、私はより多くの子どもたちが観察しやすいように、急遽「サナギホルダー」を作ることにした。 6 羽化の一瞬に出会わせる 男児のロッカーの中で羽化しそうになっていた、ナミアゲハのサナギは、「サナギホルダー」にして、子どもたちが登校する前に、学年ワークスペースのホワイトボードに「掲示」しておいた。 子どもたちは「いつ羽化するのかな~」「はやくちょうちょにならないかな~」と、小さなサナギを囲んで見守っていた。 これが、羽化寸前のサナギの頭部である。 角のように見える部分は、眼や触角、それに背部の隆起を収める為のものらしい。 翅の文様も、透けた殻の下にはっきりと見えている。 これは、確実に本日中に羽化しそうだ。 その一瞬を見せたい! しかし、昆虫は人間の都合には合わせてくれない。 1時間目の授業中に羽化してしまったようだ。 私も含め、誰もその一瞬を見ることはできなかった。 羽化したアゲハは、このまま2~3時間じっとしている。 ぬれた翅を乾かし、少しずつ展翅させているのだ。 この時に子どもたちが触ったりすると、翅同士が癒着してしまい、展翅に失敗してしまう。 しかし、そんなことを注意しなくても、触ろうとする子どもは一人もいなかった。 子どもの観察カードから 「うかしたアゲハはきれいでした。 ぱたぱたしてて、葉根 はね をいっしょうけんめい、かわかしているのが、とてもかわいかったです」 「こんなに大きいはねが、どうやってあんなにちっちゃいさなぎに入っていたのか、すごくふしぎ。 どうやっておって 折って るのか知りたい」 「こないだ つい最近 までよう虫で、さなぎで一かいドロドロになって、こんなきれいなチョウになるって、ちょっとありえない気がしました」 7 羽化の一瞬を共有 「ロッカーサナギ」の羽化の一瞬は見逃してしまったが、まだチャンスはたくさん残っている。 幼虫からみんなで育てたサナギがたくさんいるからだ。 ある朝、ちょうど子どもたちの登校時刻直前に、そのうちの一匹が羽化に成功した。 登校してきた子どもたちは、もちろんその羽化直後のアゲハに気づき、大騒ぎをしている。 しかし、子どもたちの関心は、羽化後のチョウよりも、羽化寸前のサナギのほうにあるようだった。 上左の写真で一番手前 左 のサナギである。 「こっちのサナギも色が変わってるよ」 「羽化しそうだね」 ・・・「あれ? サナギ、動いてない? 」 ついに、子どもたちが見ている前で羽化が始まった。 かなり昆虫が好きな子どもでも、チョウの羽化の一瞬を見たことがある者はほとんどいない。 これがナミアゲハの羽化の一瞬である。 サナギの頭部が割れて、中から翅を畳んだ体勢で、身をよじらせながら出てくる。 他のクラスからも集まってきた。 小さな命の「羽化ショー」は大盛況で、S席はすでに満席。 しかし、学年の大多数の子どもがこの一瞬を共有できた。 8 羽化の一部始終 アゲハの羽化は、実に感動的だ。 硬い殻に包まれて、ほとんど動くこともないサナギから、わずか5分ほどで美しいチョウが誕生する。 およそ自然界の生物の変化の中で、これほど劇的な現象を、私は思いつかない。 子どもたちも、この大変身をいつまでも囲んでいた。 脚が出てきた。 通常なら木の枝や葉につかまる。 手がかりを作っておけばよかった。 その後、器用にバックして、セロテープの縁につかまった。 しがみつく力は、非常に強い。 展翅が少し心配だったので、サツキの枝に移した。 この時に決して翅には触らないようにする。 枝をそばに置き、自力で移動させる。 2時間もするとすっかり展翅し、翅の文様もはっきりしてくる。 しかし、まだしばらくは飛ぼうとはしない。 この状態の時が、アゲハの成虫を最も近くで観察できるチャンスである。 写真のように翅を閉じている状態では、「翅の裏側」を見ていることになる。 時々、ストローのような口 口吻 を延ばすこともある。 チョウの特徴である、「こん棒状の触角」の先端もよく観察させたい。 更に1~2時間ほどで、翅を大きく開き、ゆっくり開閉を繰り返す。 しかし、決して無理に飛び立たせようとしないほうが良い。 飛べそうでも飛べず、地面に落ちてしまうこともあるのだ。 開閉速度が速くなると、いよいよ飛ぶ一瞬が近いので、自力で飛ぶのを待った方が良い。 やがて、教室の中を優雅に飛び回るようになる。 天井の蛍光灯を目指すので、しばらく飛ぶ姿を観察したあと、蛍光灯を消して天窓を開けると、自分から外に出てゆく。 子どもたちも手を振って見送る。 9 クロアゲハの羽化 ナミアゲハの羽化も劇的だが、クロアゲハの羽化にあっては、もう芸術的ともいえる美しさを見せる。 これは羽化寸前のクロアゲハのサナギである。 ミカンの葉を逃げ出して、チョークの粉まみれになっていた、あのクロアゲハである。 最初は教室からベランダへ出る扉のサッシでサナギになっていた。 そのままでは危ないので、私が「サナギホルダー」にして、掃除ロッカーに貼っておいたものだ。 ナミアゲハのサナギに比べると、大きく立派で、角 頭部の2つの突起 も大きい。 そのクロアゲハが、いよいよ羽化の日を迎えた。 羽化の一瞬は、私も子どもたちも教室にいなかったので、サナギの殻を破る一瞬を見ることはできなかった。 気づくと、掃除ロッカーの側面で羽化し、すでにサナギの殻につかまって翅を乾かしていた。 翅をゆっくり開閉しながら3時間ほどすると、すっかり展翅し、すばらしいクロアゲハの姿になった。 実に美しく、風格があるチョウである。 背の部分にビロード状の細毛があるのも特徴である。 幸いまだ飛ぶまでには時間がありそうだ。 私は、サナギホルダーごと、慎重に教室の前面黒板に移動した。 特に指示したわけではないが、子どもたちは思い思いに観察カードを描き始めた。 このような自主的な観察活動は、3年生の子どもたちでは、普通に見られる行動である。 床に置かれ、子どもたちが机がわりに使っているものは「サークルベンチ」という。 日々のサークルスピーチや、てつがくサークルの時に使うものだが、使い方は多様で、実に便利である。 10 飛翔の一瞬 クロアゲハの羽化と飛翔は、ナミアゲハのそれよりも更に迫力と風格があり、子どもたちの感動を呼ぶ。 子どもたちが自主的に書いた観察カードも、短時間にもかかわらず、力作が多かった。 「先生から」の欄に「すばらしい」としか書いていないのは、反省した。 もっとクロアゲハに対する思いや、観察の緻密さに寄り添ったコメントを心がけたい。 子どもたちもそのことを覚えていた。 思い出がたくさんあるクロアゲハなのだ。 そのチョウが羽化して、いよいよ飛翔の時を迎えた。 私は指先に載せて、自ら飛び立つのを待った。 しかしこの日は風が強く、雨も降っていたので、なかなか飛び立たなかった。 私は幼虫を持ってきてくれた女の子の手にチョウを移して、飛び立たせようと思った。 最初は真っ黒なチョウを怖がっていたが、やがて自分から「じゃあ、手にのっけてみる」と言ってくれた。 クロアゲハは、しばらく女の子の指先にとまっていたが、風がおさまった一瞬、思い立ったように飛び立っていった。 チョウは校庭を一気に横切って、反対側のイチョウの樹のほうに飛んでいった。 子どもたちは、チョウが見えなくなるまで、ずっと手を振っていた。

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