吉岡 みかん 好き。 女教師の奴隷.1

女優・吉岡里帆「甘えん坊の猫みたいな男性が好み」

吉岡 みかん 好き

「みかん、好き? 」 突然、女の子が言った。 」 「私は大好きなのじゃ。 食べすぎて、冬になると全身が黄色くなるくらい」 ほら、と袖をまくった。 「最初は手のひらや足の裏が黄色くなるけど、そのうち手の甲や足の甲も黄色くなって、さらに食べ続けたら、顔もお腹も黄色くなるのじゃ。 といっても、今は春だからだいぶ薄くなったけど。 冬はもっと黄色かったのじゃ」 何を言ってるんだろう。 拓海はあとずさった。 中学生か高校生に見える。 でも見かけたことのない顔だ。 「そうじゃ」と、女の子が思い出したように手をたたいた。 「ここって、西村実さんのみかん園かどうか知ってる? 」 「え、じいちゃんを知っとるん? 」 「孫なの? 」 女の子がぱっと笑顔になった。 「よかった。 やっぱりここが西村実さんのみかん園なのじゃ」 そう言うと、斜めにぶら下げたバッグから、定期券入れのようなケースを取り出した。 拓海の祖父がつくるみかんに感動して東京からはるばるやってきたという。 困惑する拓海をよそに、ひなたと祖父はどんどん仲良くなり、いつのまにやら一緒にみかんを育てることに……。 彼女に振り回されながら、みかん作りを通して少しずつ成長していく、甘酸っぱい青春小説。

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『みかん、好き?』(魚住直子)の感想(10レビュー)

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「みかん、好き?」 突然、女の子が言った。 「え?」 「私は大好きなのじゃ。 食べすぎて、冬になると全身が黄色くなるくらい」 ほら、と袖をまくった。 「最初は手のひらや足の裏が黄色くなるけど、そのうち手の甲や足の甲も黄色くなって、さらに食べ続けたら、顔もお腹も黄色くなるのじゃ。 といっても、今は春だからだいぶ薄くなったけど。 冬はもっと黄色かったのじゃ」 何を言ってるんだろう。 拓海はあとずさった。 中学生か高校生に見える。 でも見かけたことのない顔だ。 「そうじゃ」と、女の子が思い出したように手をたたいた。 「ここって、西村実さんのみかん園かどうか知ってる?」 「え、じいちゃんを知っとるん?」 「孫なの?」 女の子がぱっと笑顔になった。 「よかった。 やっぱりここが西村実さんのみかん園なのじゃ」 そう言うと、斜めにぶら下げたバッグから、定期券入れのようなケースを取り出した。 拓海の祖父がつくるみかんに感動して東京からはるばるやってきたという。 困惑する拓海をよそに、ひなたと祖父はどんどん仲良くなり、いつのまにやら一緒にみかんを育てることに……。 彼女に振り回されながら、みかん作りを通して少しずつ成長していく、甘酸っぱい青春小説。

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新たなソムリエ。柑橘を盛り上げるための資格制度を立ち上げへ!(二宮新治(柑橘ソムリエ愛媛 理事長) 2019/05/15 公開)

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作品紹介・あらすじ 「みかん、好き?」 突然、女の子が言った。 「え?」 「私は大好きなのじゃ。 食べすぎて、冬になると全身が黄色くなるくらい」 ほら、と袖をまくった。 「最初は手のひらや足の裏が黄色くなるけど、そのうち手の甲や足の甲も黄色くなって、さらに食べ続けたら、顔もお腹も黄色くなるのじゃ。 といっても、今は春だからだいぶ薄くなったけど。 冬はもっと黄色かったのじゃ」 何を言ってるんだろう。 拓海はあとずさった。 中学生か高校生に見える。 でも見かけたことのない顔だ。 「そうじゃ」と、女の子が思い出したように手をたたいた。 「ここって、西村実さんのみかん園かどうか知ってる?」 「え、じいちゃんを知っとるん?」 「孫なの?」 女の子がぱっと笑顔になった。 「よかった。 やっぱりここが西村実さんのみかん園なのじゃ」 そう言うと、斜めにぶら下げたバッグから、定期券入れのようなケースを取り出した。 拓海の祖父がつくるみかんに感動して東京からはるばるやってきたという。 困惑する拓海をよそに、ひなたと祖父はどんどん仲良くなり、いつのまにやら一緒にみかんを育てることに……。 彼女に振り回されながら、みかん作りを通して少しずつ成長していく、甘酸っぱい青春小説。 早生物のみかんのようにジューシーで、爽やかな甘さが心に気持ちよい話だった。 読後感がよい。 みかん栽培が盛んな島の高校生、拓海。 拓海の祖父がつくるみかんの味に感激し、東京から拓海の通う高校に転校してきた、ひなた。 高校の問題児、柴。 三人の高校生の居場所探しの物語。 いじめや家族の痴呆といったシリアスな問題も話に織り交ぜられているが、それらが物語の重要な要素となることはない。 あくまでも日常の一コマとして描かれている。 高校生たちが抱える焦燥感やもやもやした感情も、さらっとしたタッチで描かれている。 軽い読み心地なのだけれど、家族、仲間、人それぞれのものの見方、受け容れることの大切さ等々、人が成長していく上で大事なことを教えてくれる話だった。 三人の高校生の歩む先には明るい光が見える気がする。 こういう話を読むと、気持ちが明るくなる。 さぁ、みかんを食べて明日も元気に過ごそう。 この頃のあまり読めない中高生でも読めるようにという配慮か、大変読みやすく、わかりやすく、また、学校向きの毒のない本だった。 と言うと褒めてないみたいだが、ここまでわかりやすく書いて、それなりに納得できる作品も意外とないのである。 主人公は高校生なのだが、男女の間柄もほのぼのとしたもので、小学生に読ませても 読書家でない小学生でも読める量と文章 安心。 方言が生き生きしてるなあと思ったが、魚住さんは広島出身なので、そこは当然か。 この頃はあまりガチの方言は 分かりにくいと読まない子どもが多いので 嫌われるため、地方が舞台でも標準語喋る作品が多いが、この本の方言は、あまり強すぎず、読むのに困らないのも安心。 主人公 語り手 は、イマドキのやわらかめの方言、東京から来た女の子は自意識過剰になってて不自然な方言、さらにその女の子が東京に戻ると自然な標準語、と使い分けが女の子の心理を表しているのも良い。 貧困や離婚、LGBTや発達障害などを取り上げたYAが近頃は多いが、これはそれもなく、本当に普通だ。 いじめや家庭の問題が無いわけではないが、あまり深く突っ込んで描いていないので、生々しさはない。 実はスマホもPCも出てこない。 持っていそうだが、具体的には描かれていない。 ここまで来ると、かなり色んなことを意識して、敢えて書かないことにしたとしか思えない。 それをしながら、不自然にならないところはすごいと思う。 そのテクニックに感心した。 スマホも出てこないということは、逆に10年20年経っても古くならないということだから、ある意味意欲的作品とも言える。 凄いな魚住直子。 みかんが重要なモチーフなのでカバーを外すと本体がみかん色。 スピンもみかん色。 見返しはキレイな黄緑 葉や熟してないみかんのイメージ と、ブックデザインもいい。 堀川直子の表紙絵も、本の内容を過不足なく表していて好感が持てる。

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